2016/02/01 Liq-N2補給時に問題が確認される。
・PPMS のクライオスタットには、Liq-N2用の安全弁と補給口が繋がっている部分が二か所あるが、そのうち一か所が管の途中で氷が形成され、管が詰まっていることが発見された。
現状
・熱した金属棒を差し込み、管内の氷を解かすといった作業を経て、一時的に管のつまりを解消している。
問題点不安点
・再度、氷の詰まりが生じた場合が危険。補給口が二か所とも氷の蓋によって詰まってしまうと、内部の圧力が上昇し、クライオスタットが破損する恐れがある。最悪の場合、人命に関わる事故につながる。
推測される原因
大まかに二種の原因が考えられる
・補給口キャップの締め付けが不十分であり、Liq-N2ジャケット内が負圧状態になった際に補給口から大気が侵入してしまい、つまりとなる。
・Liq-N2 補給時に生じる補給口近辺の霜がLiq-N2ジャケット内に落ちることで、水が混入し、詰まりとなる。
原因に対し再発予防策としてできること
・キャップの締め付けトルクを十分に確保すること
・Liq-N2 補給時にはこまめに霜を取り除くことで、霜が補給口内に侵入しないようにする
一時的な対策
・N2ジャケットの構造として補給口管はN2液面に届いていないので、一度ジャケット奥部まで入った水が管内に上昇してくる可能性は低いと考えられる。なので一日一度、補給管の状態を目視確認することでジャケット内部圧力の異常上昇を未然に防ぐ。
・あくまで一時的な対策でしかないので、根本的な対策を講ずる必要がある。
根本的な対策
・N2ジャケット、Heジャケット内の寒剤を枯らし、ジャケット内を完全に乾燥させたうえで再度運転を開始すること
・N2ジャケットの交換?カンタムデザイン営業の人が口にしていたが、費用、方法など不明