サージ電流により内蔵ボードに障害が出ることがあるので注意

クライオスタットのヒーターを制御しているボードが、サージ電流で壊れる(内蔵メモリがクリアされる、ボード上のヒューズが飛ぶ)現象が出ているとのこと。

アースがきちっと取れていないと起こりやすいらしい(我々のは設置してもらっているので大丈夫だと思うが)。

ケーブルの接続は本体電源を切ってから行うこと。

Firmwareアップデート

自動アップデートスクリプトが動かなかったので、松岡さんにやってもらった。
バージョンは後ほど確認

インストールされていたfirmwareが古すぎて自動アップデートスクリプトに対応していなかったことが原因。

普段、使用する箇所については変更点はなし。

card -> device
service -> (何だだったか忘れた)
などオプション的な部分の表記が変わっている。

液体ヘリウム導入後、ニードルバルブを閉じても、VTIをポンピングしていると温度が長時間下がり続ける

 下記症状の考えられる原因は、ニードルバルブが閉まり切っていない(この場合は温度がいつまでたっても昇温しません-ニードルバルブの漏れ具合にもよる)、温度を下げた時に液体ヘリウムの溜まった量が多くこれを減圧してポンピングした場合、かなりの時間温度が下がった状態になります(ヒーターを焚くと液体がガス化するのでサンプル室ポンピング用ポンプの廃棄が一気に増える)。

サンプル室に液体を入れないようにするには5K程度で温調し少しずつ温度を下げていけばガスの状態で冷却できます。

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松岡秀樹
オックスフォード・インストゥルメンツ㈱
ナノソリューションズ事業部
テクニカルサービスグループ
TEL 03-6732-8966
FAX 03-6732-8938
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〒140-0002 東京都品川区東品川3-32-42
ISビル 5階
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液体窒素でのVTI運転のテスト(温度は下がるが、一定に保つのが難しい)

(山田)
4/9 空&室温の状態のクライオスタットに液体窒素を充填
4/10 朝 温度計 100K
・比較的温度が高いので、VTIの中を減圧したままニードルバルブを開いた。
・30%くらい開いて数分放置したところ、温度が76Kまで冷えた。おそらく、VTIの中がある程度冷えるまでに時間がかかる。
・液体窒素の凝固点は 66Kくらいで、一応まだ余裕があるので、通常の使い方でも運転可能と判断した。

■温度を維持するのが難しい
・一旦77Kあたりになると、その後は75K未満ていどまで容易に達するようになる。
・冷え具合は、ニードルバルブの流量よりも、ロータリーポンプの引き具合(バルブの開け具合で微調整)が大きく影響する。引く量を多くすると、すぐに70Kを切ってしまうので注意。
・結局、一旦、70K位まで冷やした後、ロータリーポンプへのバルブを閉じ、ニードルバルブも1%位とした状態にしておくと77Kあたりで落ち着くようにみえる。時間が経つと温度は上がってしまう。
・PIDコントロールは、ニードルバルブの開閉量とヒーターの出力の二つを制御している。それぞれAutoとManualがあるので、たとえば、ニードルバルブの開閉量をmanualにしてヒーターの強弱で温度が制御出来ないかと思ったが、どうもヒーターの出力制御が自動で行われていないようにみえた。両者ともにautoにしても、温度を維持することはできていない。パラメータの設定がよくないのだとは思うが、上記のやり方で77Kあたりを維持するのがよいと思う。
・上のやりかたで77Kあたりが安定した後、ニードルバルブを閉め、ロータリーをとめ(バルブも閉めた)状態で一晩おいたら、79.6K。そこそこいい線行っているのでは。

(2014/4/14追記)
■その後の調査で、液体窒素がVTIのなかに入っていることが判明した。使用上問題ない。液体窒素が入っているので、ポンピングなどをしない状態が温度が安定する。
むしろ、ポンピングしてしまうと凍る可能性が高いので、常圧を維持するのがよいと思う。VTIのなかの液体窒素が蒸発して加圧状態にならないように、ガス導入口にシリコンチューブに切り欠きをいれた簡易バルブを装着した。

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