サージ電流により内蔵ボードに障害が出ることがあるので注意

クライオスタットのヒーターを制御しているボードが、サージ電流で壊れる(内蔵メモリがクリアされる、ボード上のヒューズが飛ぶ)現象が出ているとのこと。

アースがきちっと取れていないと起こりやすいらしい(我々のは設置してもらっているので大丈夫だと思うが)。

ケーブルの接続は本体電源を切ってから行うこと。

ニードルバルブの0点調整

流量ゼロにしても、ガスフローがあると思われる時(温度が下がり続ける、しばらく置いておくと、VTIのなかの内圧が上がるなど)は、ニードルバルブのゼロ点調整がずれている可能性がある。

コントローラの電源を切って入れると、モーターをまわしてゼロ点を取り直す動作をする。

結構、頻繁にやったほうが良い。

Mercury(マグネットコントローラ)マニュアル、ソフトサンプル

VRM-software-TW2-issue1-20120713

59_UMC0072_01

59_UMC0071_EN_02

Labviewのサンプルプログラム
SimpleMercuryiXXExample

VIs
Mercury iXX

SCPIコマンドリファレンス
List-of-SCPI-commands

USB Driver
OI_Mercury_USB_driver

液体窒素でのVTI運転のテスト(温度は下がるが、一定に保つのが難しい)

(山田)
4/9 空&室温の状態のクライオスタットに液体窒素を充填
4/10 朝 温度計 100K
・比較的温度が高いので、VTIの中を減圧したままニードルバルブを開いた。
・30%くらい開いて数分放置したところ、温度が76Kまで冷えた。おそらく、VTIの中がある程度冷えるまでに時間がかかる。
・液体窒素の凝固点は 66Kくらいで、一応まだ余裕があるので、通常の使い方でも運転可能と判断した。

■温度を維持するのが難しい
・一旦77Kあたりになると、その後は75K未満ていどまで容易に達するようになる。
・冷え具合は、ニードルバルブの流量よりも、ロータリーポンプの引き具合(バルブの開け具合で微調整)が大きく影響する。引く量を多くすると、すぐに70Kを切ってしまうので注意。
・結局、一旦、70K位まで冷やした後、ロータリーポンプへのバルブを閉じ、ニードルバルブも1%位とした状態にしておくと77Kあたりで落ち着くようにみえる。時間が経つと温度は上がってしまう。
・PIDコントロールは、ニードルバルブの開閉量とヒーターの出力の二つを制御している。それぞれAutoとManualがあるので、たとえば、ニードルバルブの開閉量をmanualにしてヒーターの強弱で温度が制御出来ないかと思ったが、どうもヒーターの出力制御が自動で行われていないようにみえた。両者ともにautoにしても、温度を維持することはできていない。パラメータの設定がよくないのだとは思うが、上記のやり方で77Kあたりを維持するのがよいと思う。
・上のやりかたで77Kあたりが安定した後、ニードルバルブを閉め、ロータリーをとめ(バルブも閉めた)状態で一晩おいたら、79.6K。そこそこいい線行っているのでは。

(2014/4/14追記)
■その後の調査で、液体窒素がVTIのなかに入っていることが判明した。使用上問題ない。液体窒素が入っているので、ポンピングなどをしない状態が温度が安定する。
むしろ、ポンピングしてしまうと凍る可能性が高いので、常圧を維持するのがよいと思う。VTIのなかの液体窒素が蒸発して加圧状態にならないように、ガス導入口にシリコンチューブに切り欠きをいれた簡易バルブを装着した。

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